『永続敗戦論──戦後日本の核心』 (atプラス叢書04) 白井 聡 著

  • 2013.12.29 Sunday
  • 11:57

『永続敗戦論──戦後日本の核心』 (atプラス叢書04)

  白井 聡 著

 

   ⭐⭐⭐⭐

   国体の敵はみんな左翼にされる国

 

 

「永続敗戦」とはズバリ戦時中の「国体」の延命措置であるというのが白井の主張です。

勝者のアメリカと敗者の日本の権力者(天皇?)が裏取引をして、
アメリカは実効支配を手に入れ、日本は体制維持を実現したという戦後日本の構造は、
ある程度認めざるを得ないものと思います。
(だから反発する人も「いまさら……」と言うんでしょう)

さて、僕が面白いと思ったのは、近衛文麿の上奏文のくだりです。
国体の維持の障害になるものは、右翼であっても左翼とみなすというところは、
日本のねじれた右翼左翼的なものをいい得ている気がします。
要は右翼も左翼もなく、体制順応か否かしかないということでしょう。
右翼にも右翼的な中身はなく、体制順応をそう言っているだけ。
だからアメリカに国を売る売国奴を右翼は攻撃したりしないんですね。
(戦前はあった気がするので、やっぱ戦後体制下のアメリカに去勢された右翼なんでしょう)

体制順応しない奴はみんな左翼。
もしくはテロリスト(笑)

なんか右翼的な言説って、自分に反対するものをみんな左翼にすると思ったら、
そういうことなのかと謎が解けました。

ちなみに僕は体制に順応しているので右翼です(笑)

 

 

 

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